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2014.2.15

モーションセンサーで介護を助け
リハビリも


松山君、宇井さんら製品化めざす
体験会で。センサーに手をかざすと障子にアートが―――説明する松山君 体験会で。センサーに手をかざすと障子にアートが―――説明する松山君
体験会で。センサーに手をかざすと障子にアートが―――説明する松山君
 モーションセンサーに手をかざし映像を投影するプロジェクションマッピング技術の松山周平君(未来ロボティクス学科4年)と、介護現場での排せつ検知シートを事業化した株式会社aba代表取締役・宇井吉美さんが組んで、「Digital Art Therapy〜モーションセンサー」と名付けたリハビリシステムの製品化を目指している。昨年末には体験会を開いて、お年寄りたちを楽しませ、実現の感触を得た。
 仕組みは、センサーが手の動きを読み取り、動かすスピードや手を回す角度で、室内の壁や天井に“自分だけのアート”をあふれさせる。デイサービスなどの介護現場に使えば、体を動かすことでリハビリになる。
 松山君らは昨年末、逗子のフェスティバルにモーションセンサー・アートを出品して準グランプリを獲得。尿検知シート「Lifilm」を開発した宇井さんと「デジタルアートを介護業界に使えないか」「誰でも簡単に遊べるアートを」――2人の思いが結び付いて、プロジェクトが始動した。
 昨年12月20日、(株)日本介護福祉グループの協力を得て、津田沼の「茶話本舗(デイサービス喜楽々)」でクリスマス会&体験会を開いた。
 お年寄りたちが集まった部屋の椅子にセンサーをセット。クリスマスツリーに星を描く▽富士山を描き、個々に印刷してオリジナル年賀状をつくる▽自由にアートを描く――の3つを試した。手を動かすと、部屋の障子にクリスマスツリーや流れ星、自分流になぞった富士山が変化する。センサーからかなり離れて手を動かしても描ける。
 デイサービスのお年寄りたちは、初め手さぐりだったが、やがて「きれい!」「あれは○○さんが描いているんだよ」と、手や腰を回しながら笑い、歓声を上げ楽しそう。歌いながら描く人もいた。
 松山君と宇井さんらはアート性のあるシステムづくりを進めながら、リハビリ機器としての効果の実証実験を続けている。
 一方で、ウェブサイトに製作販売費用を調達できるガジェットバンクを開設し、プロジェクトに賛同者を募っている。賛同者にはデジタルコンテンツセットやステッカー、クリアファイルなどを提供。集まった資金を介護施設でのイベント開催やリハビリ実証実験、製品化などに使う。
 現在、介護施設では、介護士が、リハビリをどれだけ楽しくできるか知恵を絞っているという。大掛かりなリハビリ機器・用具が要らず、大勢が同時に楽しめる松山君・宇井さんらの「Digital Art Therapy」は、成功すれば国内外のリハビリ風景を変える可能性がある。

チバニーも応援!!


キットカットとコラボ
東京タワーで受験生を応援
東京タワーで受験生を応援
 「きっと勝つ」で受験生に人気のお菓子「キットカット」。販売元の「ネスレ日本」(神戸市)が平成15年から受験生応援キャンペーンを展開しているが、今年は全国15大学のキャラクターと連携。本学の受験生応援大使「チバニー」もその中に選ばれた。
 11月6日に決起集会をした後、12月16日、成蹊大学大講堂にシンガー・ソングライターmiwaさん(応援ソングを担当)を招き大学キャラクターたちが集合。集まった受験生らを励ました。受験生たちはライブを楽しみ、併設された15大学のブースを回って、入学案内をもらい、職員から説明を聞いて情報を集めていた。
 入試直前の1月17日には、東京タワーに東日本の7大学キャラが集まり、東京タワーもサクラ色にライトアップして受験生を応援した。
 チバニーは、縁起の良い紅白組み合わせで受験生を応援する「キットカットミニ紅白パック」のパッケージデザインにも登場、現在発売中。
にぎわう本学ブース チバニーの紅白パック
▲にぎわう本学ブース ▲チバニーの紅白パック

クラブの活動状況


クラブの活動状況
同窓会

同窓会

機械サイエンス学科 坂本 幸弘

 2月8日(土)に千種寮創立50周年記念行事が執り行われる。寮生ではなかった当方も、学寮委員を仰せつかっていた関係でご招待を受けている。当方の学生時代には、今とは異なり、北海道、静岡、九州を筆頭にたくさんの地方出身者が在籍していた。当然、友人や研究室にも同様に地方出身者が比較的多く、就職などで日本中に散らばっていった。サラリーマン時代に地方に出張した際に、夜、気分よく町中を歩いていたら道端で大学時代の友人に遭遇したこともあった。
 また、教員になってからは、学寮委員を務めさせて頂いていた関係で、寮生が研究室に配属されることが多々あった。噂によれば、50周年記念行事には既に250名を超える参加申し込みがあるそうである。また、友人、教え子に会えることに期待をしている。卒業生の青春時代の思い出の中に、必ず千種寮も入っているはずである。そんな存在であった千種寮も今年度でお役目を終える。新しい桑蓬寮および女子専用の椿寮にも楽しみであるが、実は当方と同年齢の千種寮の引退に、何か寂しさを感じる。

四季雑感

四季雑感

教育センター 古賀 毅

 地方出身の学生なら体感していることだろうが、同じ列島とはいっても内実は多様。最初のころはいちいち困惑したはずだ。であれば、予定の隙間があると欧州各地を歩きまわる筆者に、いちばんよかった「国」はどこかと問う前に立ち止まってみよう。
 東京が日本のすべてではないようにパリがフランスの、マドリードがスペインのすべてではない。先日も、カスティーリャ語とカタルーニャ語とオック語とフランス語が混線する地域を旅して(さあどのあたりでしょう?)、自分は現地の人とイングランド語およびフランス語で話していた。
 ほら外国は面倒だなどと思わないでほしい。当国だって実は似たようなものである。
 これからの時代、「商売相手」は基本的にはグローバル世界と、グローバル化された国内である。国別に色分けし首都だけを描き込んだような一枚地図を捨て、高精度の地図帳を手にして想像力と視野を広げたい。
 さて次は、ケルト系の言語が(公式には)話されているという地域に足を運んでみようかな。

編集だより

編集だより

入試広報課 大橋 慶子

 昨年のこの時期、毎日のようにテレビで耳にした「大寒波」。今年は「爆弾低気圧」が名乗りを上げ、西日本から東日本の広い範囲で雪が降り、8日、都内でも大雪警報が出された。
 同日、津田沼キャンパスでは千種寮創立50周年を迎えた記念祝賀会を挙行。今年3月で閉寮となる千種寮の見学会も行われるとあって、午前中から、かつての青春を千種寮で過ごしたOBの皆さんが、次々に集まった。
 「懐かしいなぁ」「大学、随分変わったなー」と言葉を交わす一時も、時間が経つにつれ、強くなる風や雪が不安を募らせる。あっという間に真っ白に染まったキャンパス。そんな厳しい寒さの中、来学する同窓生の皆さんを安全に迎え入れるため、男性職員らが総出で雪かきをする姿は事務室から見ていて感動ものだった。
 歳を重ねてなお、仲間と楽しむ『青春』があることをうらやましく思う。はた迷惑な大雪が、本日の祝賀会を忘れられない思い出にしたことは間違いない。