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2012.7.15

新学長に小宮教授


理事会、満場一致で選任
 本岡誠一学長の任期満了(平成24年6月28日)に伴う次期学長について、千葉工業大学は学長候補者選出規程に基づき選考を行った結果、小宮一仁教授(工学部建築都市環境学科・50歳)を6月12日の学校法人千葉工業大学理事会で第12代学長に選任。6月29日、小宮一仁新学長が就任した。任期は平成28年6月28日までの4年間。
第12代 平成28年まで4年間
 4月12日の合同教授会で、各学科・教育センター選出の13人からなる選挙管理委員会(委員長・山本明=建築都市環境学科)が設置され、4月26日に選挙説明会を開き学長候補者選出実施要項を公表。5月24日の第1次選挙で被選挙者名簿記載の152人を対象に、2名連記の無記名投票を行った。この結果、得票順に小宮教授以下5人を第2次選挙の候補者に選出、うち1人は候補を辞退した。
 6月7日、単記無記名投票による第2次選挙を実施。その結果、第1位小宮教授、第2位佐野教授となった。この後開かれた合同教授会で、学長候補者選出規定に基づき、小宮教授並びに佐野教授の2人を得票数を付して理事会に推薦することを決定。これを受けた12日の理事会では、満場一致で小宮一仁教授を次期学長に選任した。

信頼され愛される大学に


小宮一仁学長 就任あいさつ
 千葉工業大学は、今年創立70周年を迎えました。我が国の私立工業大学では最も長い歴史を持っております。戦前の昭和17年に旧制大学として創立して以来、着実に発展を続け、既に7万4千人以上の卒業生を社会に送り出しています。我が国はもちろん、世界的に見ても非常に規模の大きな大学でございます。新時代に歩み出す千葉工業大学の学長に就任するにあたり、一言ごあいさつ申し上げます。
 本学の設立趣意書には、建学の精神の中に広く世界に知識を求める向学心を持つ国家枢要の人材の養成が謳われています。大きな変化の時代であればあるほど、学問の重要性は高まります。太平洋戦争という激動の時代に起草された本学の建学の精神には、学問への限りない期待と教育本来の理想が盛り込まれているように感じられます。この精神は、人々が未来への確かな指針を待ち望んでいる現代社会においても、未来を切り拓くための創造性を生み出す源となると思います。
 私は、学長就任前の4年間、入学試験の責任者を仰せつかっておりました。この間全学を挙げて大学の魅力向上に努めてきた結果、毎年数千人ずつ志願者が増加し、昨年の入試では3万1758人という、創立以来最も多い志願者数を記録しました。即ち、今キャンパスは、厳しい競争を勝ち抜いて千葉工業大学に入学した学生であふれています。
 しかし、学外に目を向けると、私たちは地球規模で解決しなければならないさまざまな問題に直面しています。また、国際社会における日本の地位の低下が懸念されています。こうした時代であればこそ、大学が問題解決のために積極的な役割を果たすことが必要とされています。
 若いころ、私は海外の大学で教鞭をとっていたことがあります。この経験を生かし、グローバル社会で活躍できる人材、豊かな教養と高度な専門知識そして国際的視野を身につけた人材の育成をしっかりと行いたいと思います。そのために、千葉工業大学は、教育改革、国際化、ICT利用の推進を行い一層活力にあふれた大学づくりを進める必要があると考えます。
 千葉工業大学は、多くの優れた研究成果を社会に提供しています。例えば、大学の研究水準の高さを示す政府の科学研究費補助金の採択額は、本年度我が国の私立理工系大学30校中3番目の多さでした。このような高い研究水準と成果は、高度な教育に結びついているだけではなく、社会との間に大きなネットワークを持つことにもつながっています。
 高度に発展し複雑化した現代社会では、ひとつの問題を解決するためにも多面的なアプローチが必要となります。国内外の企業、大学や自治体などとの間に伝統と実績に支えられたネットワークを有する千葉工業大学は、複雑な問題を解決する能力に長けています。そして、このネットワークは、在学生の就職や、卒業生の活躍のために大きく役立っています。この社会とのネットワークを更に発展させ強固にするために研究支援を推進します。
 言うまでもなく大学の使命は、教育と研究です。この2つは相補的な関係にあり、一方が不充分であると、もう一方も満足な結果を生み出せません。そして、両者が充実し大学が発展するためには、教職員が誇りを持って仕事に取り組むことができ、その中で優れた学生が育成されるシステムが必要です。人材こそが大学の最も大きな資産であり、優秀な学生を育て社会に送り出すこと、それを担う優秀な教職員を確保・育成することが最も重要な戦略的課題です。即ち、教学においては教員がじっくりと落ち着いて教育と研究に取り組むことができる体制づくりが最優先の課題であると考えています。
 更に、学生生活の活性化と就業力の強化のために、学生の「やる気」を引き出すための学生支援のシステムを拡充することも大切です。入学からキャリア形成・就職に至る総合的な学生支援の仕組みを再構築することにより、学力だけではなく学生の社会適応能力や就業力などの強化に努めたいと思います。
 競争社会をしっかりと受け止め、上を目指して前向きに進む。そして本学の卒業生が、母校を真に誇りとして感じる。更に、地域の皆様、世界の人々に信頼され愛される。千葉工業大学は、そのような大学であり続けるべきだと考えます。こうした目標の達成に向けて、千葉工業大学の戦略的な教育・研究の発展に努め、従来の施策の評価と再構築を迅速に行いつつ、新しい諸施策に取り組んでまいります。多くの皆さまからの御支援と御協力を心よりお願い申し上げ、就任のごあいさつと致します。
小宮一仁教授
 小宮 一仁(こみや・かずひと)
 昭和62年早稲田大学理工学部土木工学科卒業。平成3年同大理工学部助手。同4年同大大学院博士課程満期退学。同6年千葉工業大学工学部助手、専任講師を経て同10年助教授。同年ケンブリッジ大学工学部専任助講師(11カ月間本学休職)。同13年本学工学部教授。
 専門は土木工学、土質力学ほか。博士(工学)。著書は「土質力学」、「性能設計における地盤工学」、「Underground Construction Technology in Japan」ほか。
 この間、平成14年学生委員会副委員長、同16年教務委員会委員、同20年工学部建築都市環境学科長、同年研究支援体制検討委員会委員長、同年入学試験委員会委員長などを歴任。学外でも人事院、日本学術振興会などの委員、地盤工学会理事などを歴任している。

夏季 節電にご協力を


 今夏の電力需給も、厳しい状況が見込まれています。昨年に続いて節電対策を行うことにしました。
▽実施期間 7月2日(月)〜9月28日(金)
▽主な取り組み
  • 事務室、講義室などのエアコンは室温28℃を下回らないよう調整。ロビーや廊下のエアコンは停止。照明は自然光を利用して昼間はなるべく消灯。
  • エレベーターの稼動台数を間引く。自動販売機の約50%を停止。
  • 職員による節電パトロールを適宜実施。
  • 期間中、津田沼新1号棟20階ラウンジ、4号館1階談話室(1)(2)を閉鎖。
  • 実験機器の利用はピーク時(11〜16時)を避けるよう努める。
 詳細は本学ホームページで。教職員・学生の理解と協力をお願いします。
クールビズ実施中