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2011.12.15

企業と就職情報を交換


産学懇談会に最多406社

 多数の企業と千葉工業大学が親睦を深め、学生の就職について情報を交換する「産学懇談会」(平成23年度)が11月4日、ホテルニューオータニ幕張で開かれた。
 東日本大震災以降、大学生の就職率にも影響が出ている現在だが、懇談会には過去最多406社421人の人事担当者が出席。千葉工大OBたちが参加企業で活躍し、信頼を得ている様子をうかがわせた。

産学懇談会であいさつする本岡学長 企業の人事担当者と話し合う 小柳副所長が講演
産学懇談会であいさつする本岡学長 企業の人事担当者と話し合う 小柳副所長が講演
「福島原発への対応」
小柳fuRo副所長が講演

 第一部では、本岡誠一学長があいさつ、就職氷河期が続く現状の中で、協力をいただく企業にお礼の言葉を述べた。そして「3・11以来、日本はかつてない危機に立たされている。ご来場の皆様に被災関係者がおられたら、お見舞い申し上げたい。(こんな折こそ)学生たちを在学中にしっかり教育し、卒業時の学生の質の保証に努めていく」と決意を語った。
 続いて、未来ロボット技術研究センター(fuRo)の小柳栄次副所長が「災害救助ロボットの開発―福島原発への対応」と題して講演を行った。
 小柳副所長は、3月11日の大震災当日を振り返り、当時自分たちが置かれていた状況から説明した。そしてレスキューロボット「クインス」が、福島第一原発建屋へ出動を要請された場合を想定し、放射線対策や、狭い建屋の急階段に対応するため、災害救助用ロボットへの研究開発に取り掛かったことを語った。
 その時の実験・検証などを紹介しながら、建屋への投入後から現在に至るさまざまな活動を説明。また、最先端技術が詰め込まれた「クインス」開発に、本学の学生たちが携わっていることを紹介し、千葉工大生の技術力の高さと有望性を強調した。
 この後、金融・経営リスク科学科の学科長・柴田清教授が同学科を紹介した。2009年4月に開設、来年度やっと就職活動をする学生が出るためで、企業運営のエキスパートとなるべき学生たちへの教育の詳細を語った。
 「福島第一原発の事故で、リスクへの備えが改めて必要になった」と事例をあげて説明、経営におけるリスクへの対処法や、リスクへのセンスを持った学生の養成に力を入れていると話した。
 第二部ではいよいよ情報交換会が行われた。
 セイコープレシジョン株式会社代表取締役の中村敏宏氏が乾杯を発声。会場には、各学部学科のブースに、学科長や就職担当教員らが詰め、企業の担当者たちと、就職の現況や可能性について、1時間半近く懇談。本学学生の就職が内定した企業にお礼を述べるとともに、今後どんな分野の学生を求めているか、どんな人材が必要になってくるか、大学側に対する要望などを聞き取った。
 最後に宇野英隆理事の発声で閉会となった。

ロボット技術を紹介


サービスロボ展 王、林原研、fuRo
サッカーボールを見事に操るヒューマノイドロボに、子どもたちはくぎ付けに 操縦方法を熱心に教わる小学生(鬼高さんしゃ祭で)
サッカーボールを見事に操るヒューマノイドロボに、
子どもたちはくぎ付けに
操縦方法を熱心に教わる小学生
(鬼高さんしゃ祭で)
 生活支援や医療・福祉分野へと普及が進む「サービスロボット」に焦点をあてた企画展「わたしとロボット」が、10月8日から11月20日まで、千葉県市川市の県立現代産業科学館で開かれ、42点が展示された。未来ロボティクス学科の王志東教授、林原靖男教授の両研究室、未来ロボット技術研究センター(fuRo)からも出展し、千葉工大のロボット技術の一端を紹介した。
 主に製造業で使われる産業ロボットに対し、サービスロボットは、生活の楽しさ、快適さを助けたり、防災を目的とする。会場ではロボットの仕組みがセンサー系、駆動系、知能・制御系などに分けて説明された。
 センサー機能について王研究室は▽人の動きを検出、画面とつないだミニ怪獣ロボと「あっち向いてホイ」が対戦できる装置▽ボールを捜して回収するダックスフンド型ロボ「ジョセフ」▽複数台で協力し合って物を運ぶ全方向移動・三輪駆動ロボ――などを展示。子どもたちは、お父さんお母さんの説明を聞きながら、あっち向いてホイに挑戦していた。
 知能・制御系について、林原研究室はロボカップ2010シンガポール大会のテクニカルチャレンジ(徒競走・スローイン・障害物ドリブル)で優勝した自律型ヒューマノイドの実機を出展。サッカーロボやロボカップを広く紹介した。
 また、すでに現場で活躍中のロボットとして震災後、福島第一原発で、fuRoのレスキューロボ「クインス」が稼動する様子がエントランスホールで動画上映され、パネルでも説明された。
 10月30日(日)には市川市鬼高に集まる現代産業科学館など3者が同館を会場に「鬼高さんしゃ祭」を開き、ヒューマノイドロボット操縦体験コーナーが設けられた。依頼を受けて本学総合工学研究会の野崎耕平部長、高梨隼人君、生田目利哉君、大河内忍君、佐藤滉太君の計7人が参加。4機の人型ロボを、子どもたち約60人に操縦してもらった。
 子どもたちは「フェルナンド」や「黒鵜(クロウ)二号」などと名付けられたロボを歩かせたりして、満足げだった。

24年度AO・推薦入試終わる


志願者、昨年より68人増
 平成24年度AO(アドミッション・オフィス)・推薦入学試験が、11月13日の指定校制推薦入学試験を最後に、全日程を終了した。
 今年のAO・推薦入試の特徴は次のとおり。
 @従来9月と10月の2回実施していたAO入学試験を、9月のAO創造型入学試験に一本化A11月に実施していた自己推薦入学試験を10月に実施B高校からの推薦に基づく公募制推薦入学試験と専門高校推薦入学試験を新設し、11月に実施。
 9月から11月にかけて▽AO創造型入学試験▽自己推薦入学試験▽公募制推薦入学試験▽指定校制推薦入学試験▽特別入学試験(帰国生・外国人留学生・社会人)、を実施し、これらの志願者数合計は昨年を68人上回る1732人となった。
 また、編入学試験を10月に実施し、今年は12人の志願があった。