2005.7.15

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手のひら静脈認証システム導入

国内初、学生証で個人情報開示
学生のセキュリティへの意識向上望む
最先端技術に触れ、常に感心を・・・
 

 本学は7月1日から、学生の手のひらの静脈パターンを記録した学生証で本人を確認する「手のひら静脈認証システム」を導入した。この静脈認証システムは、すでに大手銀行のATM(現金自動受け払い機)で利用されているが、静脈パターンを記録した学生証を使って個人情報開示を行う大学は本学が全国で初めて。この本学の「手のひら静脈認証システム」導入は、6月22日に新聞社やテレビ放送局など報道各社に会見を通じて発表され、翌日の各新聞には大きく報道されて注目を浴びた。
 静脈認証システムは、学生があらかじめ学生証につくIC(集積回路)チップに両手の静脈パターンを登録して置き、学内に設置された5台(津田沼校舎に3台、芝園校舎に2台)の専用情報端末に学生証を入れて、付随する専用の認証装置(読み取り装置)に手のひらをかざして本人と確認されれば、大学のサーバーにある成績や取得単位の情報が閲覧できるというシステム。
 本人以外は情報を閲覧できなくなり、個人情報が守られる。また、指紋での照合の抵抗感もなく、衛生面での配慮もされている。窓口での閲覧に比べて大幅な時間の節約にもなり、一石二鳥の利点もある。
 このシステム導入の目的は、学生に個人情報および情報セキュリティヘの意識向上をはかってもらおうというもの。本学は、ことし4月1日から個人情報保護法が全面施行されたことや個人情報の漏洩の重大性から学内全体で情報セキュリティの強化に取り組んでおり、学生へのサービス向上を行っている。
 同システムは、通信情報メーカーの富士通(株)が「非接触型手のひら静脈認証技術」を開発、大日本印刷(株)が世界で初めて発行カード(学生証)を製造し、富士通(株)がシステムを構築した。
 本学ではこれまで、学部学生、大学院生を含む9523人のほかに教職員489人(いずれも6月末現在)を対象に、静脈パターンを読み取り、学生証に記録する作業を進めてきた。
 また、今後の予定では、パソコンへのログイン、大学への入構管理、実習室への入退室管理、授業の出欠確認、図書の貸し出しなどの利用も検討する考え。将来的には、個人情報の安全性強化だけでなく、学生たちが最先端の技術に触れることで、工業大学の学生としての意識が高まり、自己管理を高めてもらうという狙いもある。
 実際にこの端末機を使用した工学部の女子学生は「パスワードを忘れることもなくて、とても便利です。工業大学なので、このような画期的なシステムが導入されたのはうれしい」と話している。

 
▲認証システムに手のひらをかざす女子学生


▲システム開発の説明を聴く報道関係者


▲画期的な発表にテレビカメラも入る
 
 
 
 
 
 
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